「日本語の文章術」まとめ その3

 今回は、第4章 文章の構成法、第5章 小論文の書き方についてです。第4章では、二段階法、三段階法、列挙法など、さまざまな構文が紹介・説明されています。第5章では、小論文の書き方がまとめられています。広告文の段階構成も載っているのですが、私の読書目的とは若干異なっていたので、読み飛ばしてしまいました。第5章も若干想像と違った内容だったので、気になった部分のみを引用します。

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主題と文章校正

 文章作成の“こころ”は雑談意識とは違います。今、自分は何のためにこの文章を書こうとしているのか、この文章を通じて何を訴えたいのかを読者に対して強烈に意識することが必要です。
 主題とは、執筆者が読者に対して伝えたい、あるいは訴えたい事柄の核心と言ってよいでしょう。文章の作成は、この主題設定にはじまるのです。

 この主題を文章のどこに置くかが大切な作文技術なのです。…
 ここで大切なのは、第一には部分としての構造体をいくつに分けるかということ。第二にはどのような順序で配列し、組み立てるのかということです。

 主題が大切であると言うことは、繰り返し繰り返し指摘されます。そこについては、以下の記述が興味深かったです。

 現象を観察する場合の糸口と、文章を書こうとするときの糸口との大きな違いはここにあります。現象を分析し理解する場合の糸口には、先入観があってはなりません。ある意味での予測はあるかもしれませんが、到着点を予定したものであってはいけないのです。
 文章に立ち向かう執筆者の姿勢は違います。この場合の糸口では、到達地点をはっきりと予定しています。いや、到達目標への意識が鮮明であればあるほど、良い文章になると考えてください。
 文章の書きだしが大切といわれる理由はここにあります。書きだしが、文章の目標意識に左右されるからです。

この辺りの心構えについての違いは非常に勉強になります。つい、正しいことはどの領域でも共通すると考えてしまいがちなのですが、その細やかな違いを抑えておくことも重要です。

小論文の書き方

 論文に必要なのは、あくまでも論理に裏打ちされた文章の組み立てであり、うまい文句を羅列することではない。読み手に「なるほど」と思わせることのできる文章であれば、普通の言葉で書くのがいちばんよい。・・・
 “説得力”とは何か。読み手をして、同意もしくはそれに近い意志を引き起こさせる記述力である。説得力があるためには、論旨と論旨の間にスキ間があってはならない。同時に、論述の素材となる事実やデータがしっかりしていなければならない。

 資料や前提がしっかりしていなければ、“突き崩し”に防衛できない。論理のかみ合わせが不十分では、説得力がない。論旨にスキ間があっては、読み手を引き付けない。

 情報を収集することと、それを題材に文章を書き上げる二つの力を高めていくことが強調されていました。

関連エントリ

「日本語の文章術」まとめ その1
「日本語の文章術」まとめ その2
「日本語の文章術」まとめ その4
「日本語の文章術」まとめ その5
「日本語の文章術」まとめ その6

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