やわらかい攻撃ことば

「あいつはバカでキ○ガイだ!」

こんな言葉を吐こうものなら、すぐに信用を失って、蔑んだ目でみられるに違いない。今の世の中では、誰もがネガティブな気持ちや、怒り、いやらしさを隠しながら生きている。穏便に穏便に。

それは、真っ当なことでもある。人を差別したりイジメに追い込むことは間違っている。そんなことをすれば、社会を平和に維持していくことはできないからだ。けれども、ネガティブな感情を押し殺したままでいいんだろうか?

強さを増す攻撃的単語とタブー

人がネガティブな言葉を口にしない理由の一つに、それが“強烈すぎる”ということがある。最初に言及した言葉も、自分に向けられたら相当に傷ついてしまう。なぜ、これらの言葉が、これほどまでに強い力を持つのか?その理由は二つある。

一つは、使用頻度の高さだ。いろんな文脈で、怒りや、妬み、憎悪をもちながら使い続けられる言葉は、その繰り返しの中でドンドン負の力を吸収していく。あまりに色々な感情を伴って「バカ」という言葉が使われているために、多すぎる意味を吸収してしまったのだ。

もう一つは、タブー化。言葉はタブーとなった途端に強烈な力を獲得する。使用頻度から言えば、上の理由とは正反対だ。けれど、あまりに使われなくなると、その言葉は遮断され鮮明度を増していく。いざ口に出した時には、取り返しがつかないほどの、パワーを持っているのだ。

これらの言葉を使うのは、社会生活を送る上でリスクが高すぎる。

いくら隠してもアイドルはウンコをする

かといって人間、完全にクリーンにできてはいない。いくら綺麗な言葉遣いでやわらかい表現をしたとしても、憎悪や妬みの感情が波のように押し寄せてしまうことは必ずある。それが人間らしくてとても僕は愛らしいと感じる。そして、そういう自分の感情も外に出していきたい。

そんなに激しい感情は日常では感じない

特に追い込まれた状況でなければ、そんなに誰かを深く傷つけたいような感情を経験することは少ない。モヤッときたり、イラッときたり、そういった感情は、別に外に出してもいいんじゃないかと思っている。

やわらかい攻撃ことば

そんな時に使えるのが、“やわらかい攻撃ことば”だ。僕がそう命名した。種類は大きく分けて二つ、使用頻度が少ない昔の言葉と全くの造語。

一つ目の例としては、あんぽんたんやヘンテコリンなど。こういう使用頻度の少ない言葉は、くっついているニュアンスが少ないので、過度に攻撃的にならなくてすむ。

もう一つの例は、ポン助(故三宅久之さんが使ってきた)とか、ピーヒャラとか、響きで表現するものが思いつく。

要は、使用頻度が低く、タブー視されない批判単語を持っておくということだ。それらは、丁度良い批判をすることを可能にして、感情を無理に押さえ込まなくても良い状況を作ってくれる。とても便利な言葉だと思う。

けれど、言葉は常に変化し続けるものなので、DQNや池沼など短期間で憎悪を溜め込んだネットスラングもある。自分の内外を一致させるよう模索しながら、言葉を使っていければいいや。ポジティブにも、ネガティブにも。

自分達が“意味づけ”られる、手垢のついてないことば

おまけ

自分が、思いつくやわらかい攻撃ことばを書き残しておきます。随時追加予定。

あんぽんたん、ヘンテコリン、ぽんつく、ちゃらんぽらん、たわけ、とんま、おたんこなす、ポン助、ぼんくら、パッパラパー(id:akio6o6さんのコメントより)

*相手の世代によっても言葉の機能は変わる

類語辞典ひくといっぱい出てくる。
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