伊集院光の「書き起こしサイトを訴える」という話

伊集院光深夜の馬鹿力(2015年09月21日)での、ニコ生で配信される東京ゲームショーの司会についての話し。その内容は、炎上したり方々へ影響が出ることを考慮して、例年喋ってきたブラックユーモアを自重するという流れからでした。

今までの防御は甘すぎますけど。

言ってもニコ生で配信されるってことは、それがけっこう燃えることもあるじゃないですか。

「そういうこと言ってんだ、伊集院」つって。

燃えることもあるから、その辺を自重しないといけない。

・・・

でもさ、今、(ブラックジョークをラジオで)言ってるよね。

それで、どうせお前、書き起こすんだろ?

ね。

お前、いつか訴えるからな。これ言っとくけど。

いつか、訴えるからな。

いろんなラジオパーソナリティでお前を訴えるからな。

ここも書き起こせよ。

笑いを交えて語られていましたが、この発言は尤もです。これを聞いて、あのサイトが一番に頭に浮かびましたが、この発言に限って書き起こされている形跡は全くありません。かくいう僕もブログの中で何度か伊集院光のラジオを書き起こしたことがあります。

書き起こしサイトの運営者は、発言の一部を切り取って、センセーショナルな見出しをつけてアクセスを集め広告収入やアフィリエイト収入を得る。一方で、炎上してもサイト運営者は責任を取るわけでもなく、タレント一人に批判や攻撃が寄せられていく。しかも曲解されたり、前後の文脈を全く無視した形で。それは、本当にたまったものではない。もちろん許諾や著作権上の問題もあります。

そうして自分はどういうスタンスをとればいいのだろうか?迷う部分はありますが、

  • 少なくとも削除要請があった場合には、それに応じる。
  • 引用の範疇に収まるように、あくまでブログエントリの中で元の発言が占める比率が少なくなるように自分の考えを書く。
  • 内容を変えたりせず、正確に引用する。

という方針で運営します(書き起こしエントリ自体、最近はほとんど行っていませんが)。

このエントリで書き起こしをすること自体「どうなんだ?」ってことはもちろんあるんですが、当該の発言がさも無かったことのように扱われることに違和感を覚えたので書きました。



レアジョブ英会話:私の1ヶ月の体験

何も学ぶべきところのない人に、私はあったことがない / Galileo Galilei
(I have never met a man so ignorant that I couldn’t learn something form him.)

レアジョブを2014年11月末に始めて、約1ヶ月が経ったので私の所感についてまとめます。



1ヶ月のレッスン

私が1ヶ月続けたレッスン概要は以下の通りです。

  • 毎日25分プラン(6264円/月)
  • フリートークセッション(テキスト利用は無料体験の時のみ)
  • 会話内容は、その日の予定や、自分の仕事、自分の趣味について
  • メモをとりながら会話
  • 平日の就業前(7:00 or 7:30)にレッスン(休日は基本的にお休み or 気が向いた時だけ)
  • 全て異なる講師を選ぶ
  • 文法の勉強や会話のための事前準備はしない
  • レッスンの内容についてツイートする
  • 講師の先生からのレッスンレポートを読む
  • 言いたいけど出てこなかった単語を手帳にメモする
  • 翌日のレッスン予約

この様なトレーニングにしたのは、まず英語で気軽に話す習慣を作りたかったからです。私の英語力は、TOEIC 440点くらいで、基礎もできていないのですが、まず英語を喋った経験がなさすぎるという所をどうにかしようと思いました。本来は、ボキャブラリーを増やしたり文法の勉強をもっと行うべきなのでしょうが、ハードルを高くしすぎて続かない状況は避けたかったので、出来るだけレッスンの時間だけ取り組む形にしました。以下、感想や気づいたことなどについてまとめていきます。

スカイプ英会話は実は音声会話がほとんど

スカイプの英会話って、必ずビデオ通話だと思っている人はいませんか?私もそう思っていました。けれど、実際にレアジョブを初めて見るとビデオ通話でコールが入ってくることはほとんどありませんし、ビデオを使う先生は事前に説明がしてあります。ほぼ音声通話でレッスンが行われます。英会話教室に通っていた時に何が苦痛だったかというと、自分が狼狽している姿を先生や他の生徒にも見られてしまうことや、焦ってさらにミスを繰り返すという悪循環に陥ることです。音声英会話では、そういう自分の最も苦痛とする場面が無いのも良いです(今後、ステップアップしていく必要はあるのでしょうが)。

スマートフォンでのレッスンは超便利

レッスンは専らスマートフォンで受けます。上記の通り音声通話なので、iPhoneのイヤホンをつけて歩きながらレッスンを受けることもできます(画面は見ません)。

また、デスクでレッスンを受ける時には、辞書アプリで分からない単語を調べながら会話もできるのでレッスンのハードルはグンと下がります。但し、辞書に頼りすぎるのも良くないのでしょうけど。

自分語りの内容(プランや仕事)

私は、レアジョブの会話内容としてその日のプランを話したいと希望することが多いです。英語であっても、その日の日程を思い出して、そういえばこういうことをしないといけなかったと一度意識すると、実際の仕事にもポジティブな影響があります。その日の目標を宣言するとやる気に繋がったり。まぁ、守秘の範囲内なので、報告書を何枚書かないといけないとか、重要な仕事の日だとか、何時には帰社する予定でその後友人と会うとか、ザックリとした話しにはなります。それでも、自分の事なので興味を持って話すことができますし、相手に説明することによって自分の仕事について英語で喋るという、ビジネス英語の直接的なトレーニングになります。

反対に言えば、日常生活についての基礎的な英会話レッスンが面倒なのです。仮定の話で「これを下さい」「○円です」「もうちょっとまけて」といった買い物トークや、「好きな料理はなに?」とか「趣味は?」とか、英会話教室へ行っていた時も、興味が持てなかったです。と言うか僕は、日本語でもあまり関係の深くない人と、趣味について話しをすることもほとんどしないので、元々そういったたぐいの話が苦手なのでしょう。

お金を払っている安心感

自分の稼いだお金を払って受けるレッスンは「こちらがお金を払ってるんだし、向こうがサポートしてくれていいよね」という余裕が持てます。税金で賄われる義務教育や親のお金で勉強していた学生時代には先生にも余計な気を遣って遠慮しがちになってしまったこともありましたが。今は、勿体ないのでシッカリ教えてもらおうとガッつけます。

メモを取りながらのレッスン

ディクテーションというほどのことはできていませんが、聞き取れた単語を書きとめながら会話をしています。とりあえずレッスン開始前に、相手の名前と発音をメモしておくと焦ることは少なくなります。また、会話の途中で出てきたトピックを思い出すのにも役立っています。

レッスン記録

レッスン記録を最初はブログのエントリーにつけていましたが、途中からツイッターで「#レアジョブ」で呟いていった方が手軽だと思えたので変更しました。以下のリンクのように表示されます。


簡単に感想をまとめた方がレッスンのふり返りになりますし、具体的な内容を書いているとレアジョブ公式アカウントさんからコメントがもらえて、とても励みになります。

レアジョブ事態とツイッターを連携する方法もあるのですが、私はそれを利用していません(連携した場合はレッスン終了後に、『レアジョブ英会話でレッスン●回目。 累計約●時間の英語学習 http://rarejob.com #オンライン英会話 #レアジョブ』とツイートされます)。

講師情報について自分用のメモをつくる

また話しをしたい先生の名前や、会話した内容、その他の情報を、Wordファイルに入れて蓄積しています(個人情報だしネットで公開するのはいくら外国の講師の方でも良くないと思ったので)。そうすることで、相手を深く知ってから会話に臨むことができるので、より面白い話しができるんじゃないか?と考えています。今のところ、同じ先生に2回以上レッスンを受けたことが無いので、これからその効果を検証していきます。

レッスンを1ヶ月続けての感想

レアジョブを初めて最も良かったことは、英語のみを使って25分のあいだ話し切る自信がついてきたことです。もちろん拙い表現や間違いも多いのでしょうが、自分の伝えたいことを試行錯誤して表現していれば、相手も仕事なので大抵はくみ取ってくれます。

楽しい会話ができるかどうかは、こちらの英語力の問題だけではないと分かった部分も良かったところです。きっと英語力があれば成立した話しもあるのでしょうが、それよりも相性やリズム、興味の方向といった物が会話を左右するというのは国が違っても変わらないのだと思いました。

英語で喋る経験を積んでみる目標から言えば、この一か月は自分としては満足いくものでした。今後も継続してレッスンに取りくみ、ブログで報告していきたいと思います。



関連エントリー

英会話レアジョブの覚書

英会話レアジョブの覚書

レアジョブで英会話を始めようと思うので、情報について覚書。随時更新予定。

覚え書き

  • 支払い期間:『初月は日割計算(月4プラン除く※1)となり、お申し込み日がお支払い日になります。翌月以降のお支払いは、毎月1日がお支払い日になります。』とのこと。
  • 予約は30分単位しかできないよう。もう少し柔軟な時間設定ができればなお良かったけど、まぁ、システム的にはこういう区切りが必要なのだろう。
  • リクルートアカウントでログインしてから登録するとリクルートポイントがたまる(後からも可能かもしれないが)
  • Webカメラがなくても、音声通話でのレッスンの受講が可能
  • Skype アプリでの連絡先削除の方法、メンバーを選択、「…」をタップ、「プロフィール」をタップ、「連絡先を削除」をタップ。
  • レッスン前には、講師の名前を憶えておくと会話中に焦ることが少ないかもしれない。講師のプロフィール画面では、名前のカタカナ読みも表示してある。

体験記

2014年11月28日

  • 15:00~ の無料レッスンを予約
  • 14:54 ちょっとドキドキしてきた。
  • 14:59 ん、講師から連絡先登録要請?一応承認。
  • 15:00 レッスン開始
  •   しどろもどろしどろもどろ
  • 15:28 何とかレッスン終了・・・

なんとも表現しがたいぐらいテンパッちゃった。。なんか凹んで、講師の連絡先を削除・・・。うーん。フリートークレッスンを受けたいんだけど、この感じじゃ難しいかなぁ。。もうちょと考えよう。

11月29日

iPhone 4sを使っての2回目のレッスン。25分の使用で、バッテリーは15-25%くらいの消費でいけるだろうか。今日の担当の方は、ゆっくり話してくれて年齢も自分に近くて喋りやすかった。

Lang-8を使って、自己紹介や話したい英語について添削してもらっておいて見ながら進めるとよさそう。

参加記は、良かった所と次回改善したい所の二点に合わせてまとめていこうかな。とりあえず、一か月くらいを試行錯誤期間として、気づいたこととか今後の利用の仕方の模索とかの時間に当てよう。ここで大切なのは、チャレンジすること、そこからの気づきを抽出すること、下手に落ちこみ過ぎないことかな。始めたばかりなので失敗するのが当然。1ヶ月過ぎたころから必要なテキストを買ったりしよう、いきなり買って積読にするのは勿体ない。

  • 良かった点
    1. フリートーク (今日の自分の予定について) がしたいと言えた。
    2. プランの話しから、仕事、家族、趣味の話しとトピックスは自然と変わっていった。
    3. 自分の目標を誰かに宣言することで、仕事にハリがでそう。今日は報告書を3つ仕上げると言った。紙に書くより誰かに宣言する方が実行しそうだ。
    4. Google 翻訳開いて単語調べながら喋るのは便利。ネットに干渉しても困るし有料の和英アプリ買おうかな・・・。
  • 改善点・伝えたかったこと
    1. It sounds nice! (デリシャスってsounds の後に使っていいんだっけ?あわわッ。となり、good しか言えなかった。)
    2. I can read short literature, but I can’t read books.

12月01日

  • 毎日25分プラン(税込 6,264円)に申込み
  • 希望の時間帯はいっぱいだったので、12/2の予約をとる。朝の予約。

No. 03 / 12月2日

 1日レッスンを空けたので、人気講師のレッスンを受けることができた。とても話し易かったけれど、今の段階では講師を選んで自分の予定を返るよりも、レッスンを積み重ねていく方が大切だと思う。

  • 良かった点
    1. I want to try free talk lesson. About my today plan.
  • 改善点・伝えたかったこと
    1. 単語はパっと出てこない。Google翻訳に頼るのも、そればかりになりそうで怖いな・・・

No. 04 / 12月4日

 Jose 講師(ホセと読む)とのレッスン。とっても話し好きなんだろうな感じる人だった。会話が楽しかった。

  • 良かった点
    1. フリートークで奥さんの話しや歴史と英語をパートタイムで教えている話しなど聞けて興味深かった
    2. メモを取りながら喋ってみたけど、これが中々良い!レアジョブ用のノートを買うとかある程度蓄積可能なものなら、より面白いかもしれない。大きめのA4くらいのノートならよりGoodかも。似顔絵書いたりしながら。
    3. 自分の最も想定している通勤中に音声のみの通話での英会話という目的が果たせた。Jose さんも、「歩いてるんなら、ビデオ切るね」と快く言ってくれた。
  • 改善点・伝えたかったこと
    1. 一日の計画については、話せなかった
    2. vegetables すら出てこない・・・詰りに詰まって「サラダ」って言っちゃった。

No. 5 / 12月5日

今日は、ビデオ会話。自分の専門分野を自己紹介で伝えておくと、興味を持ってくれた講師とは、話しが弾む。

No. 06 / 12月8日

  • 良かった点
    1. 自分の専門分野について自己紹介することで、こちらの知識があることについて会話ができた
    2. 台風の話題について、相槌など感情がこもっていることは相手にも伝わったと思う
  • 改善点・伝えたかったこと
    1. スマホが突然シャットダウンしてしまった。まぁ、こちらから掛け直すことで事なきを得るという体験ができたことは良かったとしよう。
    2. 今日の予定について話したいんだということは、言いだせなかった

No. 07 / 12月9日

こちらの英語力うんぬんではなくて、相性や会話のリズム、興味などによって話しにくいなと感じることもあるんだなあ、と思うレッスンだった。日本語で会話する時にすら、「あーあれ、なんていうんだっけ?あれだよ?あれ、あれ!」って状態なんだから、英語でもそういう表現を身につけた方が良いかもしれない。とりあえず単語が出てこなくても気にしないようにしよう。

No. 08 / 12月10日

音楽の話

No. 09 / 12月11日

手術した話をもう少しきちんと説明したいな。
I had an knee operation, 2 years ago. I didn’t soccer for 2 years. This Sunday, I’m going to play futsal. I’m looking forward to play with my friends.

No. 10 / 12月13日

過去最悪に話の盛り上がらないレッスンだった。やっぱり、年齢が少し高い講師の方が話しやすいのかな?

No. 11 / 12月15日

講師は研究者で、発音もとても良かった。大学の先生のはなしで盛り上がる。だんだんと、わかんない言葉があっても25分話し切ることに自信が持ててきた。

やわらかい攻撃ことば

「あいつはバカでキ○ガイだ!」

こんな言葉を吐こうものなら、すぐに信用を失って、蔑んだ目でみられるに違いない。今の世の中では、誰もがネガティブな気持ちや、怒り、いやらしさを隠しながら生きている。穏便に穏便に。

それは、真っ当なことでもある。人を差別したりイジメに追い込むことは間違っている。そんなことをすれば、社会を平和に維持していくことはできないからだ。けれども、ネガティブな感情を押し殺したままでいいんだろうか?

強さを増す攻撃的単語とタブー

人がネガティブな言葉を口にしない理由の一つに、それが“強烈すぎる”ということがある。最初に言及した言葉も、自分に向けられたら相当に傷ついてしまう。なぜ、これらの言葉が、これほどまでに強い力を持つのか?その理由は二つある。

一つは、使用頻度の高さだ。いろんな文脈で、怒りや、妬み、憎悪をもちながら使い続けられる言葉は、その繰り返しの中でドンドン負の力を吸収していく。あまりに色々な感情を伴って「バカ」という言葉が使われているために、多すぎる意味を吸収してしまったのだ。

もう一つは、タブー化。言葉はタブーとなった途端に強烈な力を獲得する。使用頻度から言えば、上の理由とは正反対だ。けれど、あまりに使われなくなると、その言葉は遮断され鮮明度を増していく。いざ口に出した時には、取り返しがつかないほどの、パワーを持っているのだ。

これらの言葉を使うのは、社会生活を送る上でリスクが高すぎる。

いくら隠してもアイドルはウンコをする

かといって人間、完全にクリーンにできてはいない。いくら綺麗な言葉遣いでやわらかい表現をしたとしても、憎悪や妬みの感情が波のように押し寄せてしまうことは必ずある。それが人間らしくてとても僕は愛らしいと感じる。そして、そういう自分の感情も外に出していきたい。

そんなに激しい感情は日常では感じない

特に追い込まれた状況でなければ、そんなに誰かを深く傷つけたいような感情を経験することは少ない。モヤッときたり、イラッときたり、そういった感情は、別に外に出してもいいんじゃないかと思っている。

やわらかい攻撃ことば

そんな時に使えるのが、“やわらかい攻撃ことば”だ。僕がそう命名した。種類は大きく分けて二つ、使用頻度が少ない昔の言葉と全くの造語。

一つ目の例としては、あんぽんたんやヘンテコリンなど。こういう使用頻度の少ない言葉は、くっついているニュアンスが少ないので、過度に攻撃的にならなくてすむ。

もう一つの例は、ポン助(故三宅久之さんが使ってきた)とか、ピーヒャラとか、響きで表現するものが思いつく。

要は、使用頻度が低く、タブー視されない批判単語を持っておくということだ。それらは、丁度良い批判をすることを可能にして、感情を無理に押さえ込まなくても良い状況を作ってくれる。とても便利な言葉だと思う。

けれど、言葉は常に変化し続けるものなので、DQNや池沼など短期間で憎悪を溜め込んだネットスラングもある。自分の内外を一致させるよう模索しながら、言葉を使っていければいいや。ポジティブにも、ネガティブにも。

自分達が“意味づけ”られる、手垢のついてないことば

おまけ

自分が、思いつくやわらかい攻撃ことばを書き残しておきます。随時追加予定。

あんぽんたん、ヘンテコリン、ぽんつく、ちゃらんぽらん、たわけ、とんま、おたんこなす、ポン助、ぼんくら、パッパラパー(id:akio6o6さんのコメントより)

*相手の世代によっても言葉の機能は変わる

類語辞典ひくといっぱい出てくる。
類語辞典 類語辞典

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「日本語の文章術」まとめ その6

 シリーズで続けてきた、絶版本要約もついに最終回です。総ページ数724は、読み応えがありました。今回の内容は、第9章「文章用語の約束」と第10章「句読点と符号」です。

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文章用語の約束

この章では、混同しやすい助詞や並列表現の使い分け方法が紹介されています。実際に文章を書く場面で、役立つ指摘がたくさんありました。

「は」と「が」の使い分け

 主語を表す助詞には二つあります。「は」と「が」です。では、「は」と「が」とは同じ働きをしているのでしょうか。…「が」」は主格を表す格助詞で、「が」の前に置かれた主語の格そのものを指し示します。一方の「は」は主語の係りを表す係助詞で、「は」の後に続く述語の行方を示すのです。

 「は」と「が」の使い分けのポイントは、6つ紹介されていますが、その内の2つを紹介します。

❸係助詞の「は」は、他を連想せず、他を問題とせず、述部を強調する。格助詞の「が」は、他と区別し、指名的に主語を取り上げる。…
❹「が」は主語を登場させ、「は」は主語の内容を取り出して具体化させる。あるいは主語の状態を明らかにする。…

 主語がどうなったかを強調する場合には「は」、主語そのものを強調する場合には「が」と大まかに捉えて使うだけでも、文章は分かりやすくなりそうです。

「たり・たり」の語法

 この章でことさらに強調されていたのが、並列表現を正しく書くということでした。

 分の内容を並列して述べなければならないときは、並列であることを明示した型で文章にしなければなりません。それが「たり・たり」の語法なのです。一方の語句の状況説明で「たり」を用いたら、もう一方の並列語句にも「たり」を用いて状況説明として照応させます。…
 「たり」は並列するそれぞれの語に付かなければなりません。ですから、「跳んだり跳ねて喜んだ」というような、一方にだけ「たり」を付けた書き方は、正しい文形とはいえないのです。

 この悪例でもあるような「~したり、~した」みたいな表現を、僕はよく使ってしまいます。今後は改めたいと思いました。

 並立を表す語は「たり・たり」だけではありません。「とか・とか」「でも・でも」「やら・やら」「だの・だの」「なり・なり」「にも・にも」などがあります。これらを総称して“並立助詞”あるいは“並列助詞”といいます。

 また、こういった並立助詞も単独使用が可能な場合として「食事でもいかがですか」といった、いくつかの物から1つを選び出したという含みを持たせるパターンが紹介されています。
 個人的にとても勉強になったのは、並立表現の否定の書き方です。「~たり、~たりしない」という形なのですが、自分は今まで「~しなかったり、~しなかったり」という書き方をしていたので、変えていこうと思います。

「より」と「から」の区別

 「より」と「から」の使い分けでは、「公用文作成の要領」の基準が引用されていました。

 時および場所の起点を示すには、「から」を用いて、「より」は用いない。「より」は、比較を示す場合だけ用いる。

 基準は、明確ですが「御社より依頼のありました……」、「心より御礼申し上げます」など無害に感じられる誤用も存在しているため、誤った習慣がついてしまい、本来使ってはいけない場面で、「より」を使ってしまうというパターンが紹介されていました。

「に」は対象、「へ」は方向

 このあたりの区別を僕はほとんど意識したことがありませんでした。

 「に」は、他の物と区別してその対象なり目的点なりを支持する言い方に用います。これに対して、「へ」には他のものと区別する意識はありません。動きの方向を表す助詞です。…
 ある場所を表そうとするとき、その地点(位置)が問題であれば「に」となり、その方向が問題であれば「へ」となると考えればわかりやすいでしょう。

「以上」「以下」の使い分け

 「以上」「以下」は起算点を含み、「超える」「未満」は起算点を含まない、と覚えておいてください。

 「以上」とは「未満」を組み合わせ、「以下」とは「超える」を組み合わせることになります。これが、日付については「以前」と「後」、「以後」と「前」を組み合わせます。
 個人的には、「超える」を使ったことがなかったため、今後の表記は容易になりそうです。

句読点と符号

 最後の章では、句読点やその他の符号の使い方が説明されます。

 新聞記事で句読点の付け方がやかましくいわれるようになったのは、第二児大戦後、つまり1945年以降のことなのです。それでも戦後間もないころは、あいまいな用い方が多く、一定の基準を設けるところまでは至りませんでした。

 私は、明治くらいからはずっと「、」とか「。」は使われているような感覚だったので、この部分を読んでいて「へ~」と感嘆してしまいました。
 句読点については多くのルールが紹介されています。

 句読法では、読点の直前の語句に重点がくるという決まりがあるからです。それは読点によって、読点の直前の語句が文末に引き付けられることを意味しています。<文末が決定する>という日本文の特質を思い出してください。

 ただし、絶対的な決まりがあるわけではありません。「要は、原則を生かしながら、それぞれの文意の勢いや分別性などを考慮して調節する作文術が必要なのです」ということなのでしょう。

まとめ

 全6回のシリーズに分けて、絶版本「日本語の文章術」の要約を行ってきました。ビジネス書では、簡単に読めて使いやすいルールが紹介されている本が多くありますが、本書のような日本語の原理について掘り下げた本を読んでみるのも良いものだと思いました。記者、文章のプロとして仕事をしてきた著者の日本語への哲学が感じられる一冊でした。今回の知識をできる限り、このブログの執筆活動にも反映していくつもりです。いつか、昔書いたエントリーを見返して、「自分も成長したんだな」と実感できたら幸いです。

関連エントリ

「日本語の文章術」まとめ その1
「日本語の文章術」まとめ その2
「日本語の文章術」まとめ その3
「日本語の文章術」まとめ その4
「日本語の文章術」まとめ その5